ツꀀ
ツꀀさて、このウグレシピのコーナー、実は毎週日曜日に行っているスタッフの勉強会の様子をブログに載せているんです。
料理は僕(紺野)と慎ちゃんが交代で、または一緒に考えます。それぞれの好物のクラッシックなフランス料理だったり、ひらめいたオリジナルの料理だったりします。
その料理に合わせるワインを、順ちゃんと堀ちゃんが選んで、賄いの時間に皆であ~だこ~だ言いながら試食試飲する訳です。
さて、今回紹介する料理はプーレ・オー・ビネーグルです。
プーレが鶏、ビネーグルがビネガー。直訳すると、「鶏のビネガー風味」です。
さわやかな酸味の効いたソースで鶏を煮たこの料理は、食欲の落ちるこの季節でも美味しくいただけます。
uguisuでこのプーレ・オー・ビネーグルを作る場合には、鶏を丸々一羽さばく所から始めます。
取り出したガラでフォン・ブランと呼ばれる鶏ガラスープを作り、そのガラスープと赤ワインビネガーで鶏を煮込んでいくのです。
ご家庭でやるには、この作業はちょっと大変なので、ここで紹介するレシピでは鶏をさばく部分は省く事にしますね。
お肉は骨付きのもも肉を使ってください。骨付きの肉で作ると、その骨からダシが出てより美味しくなります。
また、骨が肉の縮みを防いでくれるので、仕上がりが柔らかくなる傾向にあります。
では、先ずは材料から。
<プーレ・オー・ビネーグル>
~材料(5人分)~
骨付き鶏もも肉: 5本
玉ねぎ: 2個
ニンニク: 4片
トマト:大 2個
赤ワインビネガー: 200ml
白ワイン: 100ml
鶏ガラスープ(チキンブイヨン): 200cc
タイム: 2本
月桂樹: 2枚
塩・コショウ: 適量
~付け合わせのバターライス~
白米: 2合
鶏ガラスープ(チキンブイヨン)200cc
水適量
バター: 50g
パセリ: 適量(みじん切り)
~作り方~
①鶏もも肉にしっかりと塩コショウをふります。次に鍋に多めの油をしき、中火~強火にて鶏もも肉の皮面から焼きます。焼き色が付いたら、ひっくり返し裏面も焼きます。この作業を「リソレ」と呼びます。
リソレの目的は、肉の表面を焼き固めて、肉汁の流出を出来るだけ防ぐ事と、綺麗な焼き色を付けて香ばしさを出す事にあります。この作業で肉の内部まで火を入れる訳ではありません。なので強めの火で短時間で肉の表面をこんがりとさせる様にしてください。
②①の肉を取り出し、鍋から余計な油を捨てましょう。
鍋には鶏の旨味がしっかりと残っています。鍋は洗わずに、そこにスライスした玉ねぎとニンニクを加え、軽く塩を振ったら、今度は弱火にて玉ねぎがしんなりとなるまで炒めましょう。
この作業を「スェ」といいます。英語でいうスゥェット(汗をかく)という意味です。玉ねぎに汗をかかせて旨味を凝縮させる訳です。
少量の塩を振るのは、塩の持つ脱水作用で玉ねぎに汗をかかせる助けになるからです。ゆっくりじんわりと玉ねぎから水分を出す様に弱火にて玉ねぎを加熱してください。
③②の鍋に①の鶏もも肉を戻し、赤ワインビネガーをまわしかけ、ビネガーが五分の一の量になるまで中火にて煮詰めてください。ビネガーが煮詰まったら、今度は白ワインを加え、白ワインの体積が半分の量になるまで中火にて煮詰めてください。
④③の鍋に鶏ガラスープ(チキンブイヨン)、ざく切りにしたトマト、タイム、月桂樹、少量の塩とコショウを加えて蓋をして弱火で煮込んでいきます。
⑤たまにアクを取りながら、約40分間煮込みます。鶏肉が柔らかくなったら、スプーンでニンニクをつぶします。そうする事で味に締りが出ます。最後に塩コショウで味を調え出来上がりです。
<バターライス>
~作り方~
①フライパンに大さじ1杯のバターを溶かし入れ、米2合を弱火で炒める。油が米に馴染んだら塩コショウをふる
②炊飯器に①の米と残りのバター、鶏ガラスープ200ccと月桂樹を入れ、適正の目盛りの位置まで水を足し炊く。
③米が炊き上がったら、刻んだパセリを加え良く混ぜ合わせて出来上がり。
~VIN~
今回合わせてみたワインは、現在のビオワイン界において最も重要な蔵の一つ、 ドメーヌ・デュ・クロ・デュ・テュエ=ブッフによるワインです。ドメーヌ・クロ・デュ・トゥエ・ブッフ(ピュズラ兄弟)からは沢山の種類のワインが日本にも入ってきていますが、今回はガメイが約70%、ピノノワールが約30%アッッセンブラージュされたRouillon(ルイヨン)というキュベを選んでみました。
このワイン、色は鮮やかな明るいルビー色。見ため通りの透明感のあるチャーミングなワインです。綺麗でのびやかな酸がかなり魅力的。小梅のような酸と、さらりとしていてもちゃんと旨味成分が詰まったボディ。軽く冷やして飲みたい繊細なワインです。
プーレ・オー・ビネーグルとのマリアージュですが。。
う~ん。ガメイのニュアンスがこの料理には今一つかな。。悪くはないけれど、ベストチョイスでは無い感じ。ブルゴーニュのピノ・ノワールなんかの方がもっと合いそうな雰囲気ですね。
でもワイン単体としてはすいすいと飲め、体に染み入るようなエキス分たっぷりの素晴らしいワインですよ。