ボジョレー・ヌーヴォー解禁パーティー 11月18日(木)


皆さまお元気ですか?

フランスでは今年の葡萄の収穫も終わり、今まさに新酒が出来上がろうとしています。

その出来たてワイン(ヌーヴォー)が11月18日(木)に解禁となります。

uguisuでは気取らずにわいわいっとヌーヴォーを楽しんでいただこうと、珍しくパーティーをやる事にいたしました。(笑)

ボジョレーのヌーヴォーの他にも、ロワールからはピュズラや新井順子さんのヌーヴォー、ローヌのグランド・コリーヌ、南仏からもヌーヴォー用意しております。色々と飲み比べてみてくださいませ。

そしてこれらが何と飲み放題!!

あと、ヌーヴォーに合うおつまみまで付いてきます。

大きな塊の肉も焼く予定です。

どうぞ皆さまお気軽にご参加くださいませ。

 

~ボジョレーヌーヴォー解禁パーティー~

日時: 11月18日(木) 19:00~23:00

料金: お一人様 / 3500円 時間内はヌーヴォー飲み放題(前菜盛り合わせが付いてきます。)

*当日はご予約は承っておりません。お席は先着順で、あとのお客さま方は立ち飲みとなりますので、どうかご了承くださいませ。

 

 

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9月19日(日)live@uguisu!


さて、久しぶりのライブイベントです。

今回は久々に松谷冬太君がニューアルバムをひっさげて再演です。

 

 

松谷冬太 ライブ @uguisu

日時:9月19日(日) 18:00~21:00

料金:無料 (投げ銭チップ制です。)

松谷冬太君は、ニューヨークのアポロシアターに出演や日本でもキリンビールや、エドウィンのCMソング等で精力的な活動をしている実力派ミュージシャンです。

近年では、日本を代表するジャズピアニスト本田竹広氏との活動が記憶に新しい所です。

では、皆様松谷君のハートウォーミングな歌声を楽しみにしてくださいませ。

当日はご予約は承ってございません。お席を確保されたい方はお早目のご来店をお勧めいたします。

松谷冬太君のホームページはこちらです。

http://www.fuyuta.com/

 

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ウグレシピ#7 鮎のポワレ、黒米のサラダ添え、仄かなペルノー風味


 

皆さん暑い日が続きますね。

今回は実際にuguisuのメニューにものっていた少し本格的な料理を紹介してみたいと思います。

前回、前々回と紹介させていただいた2種類の保存可能なソース(フレンチドレッシングとバルサミコソース)を使った応用料理です。詳しくはウグレシピ#5とウグレシピ#6を参考にしてください。

鮎は日本の夏の間の代表的な食材です。

鮎は苔を食べているために、川魚にありがちな泥臭さは無く、むしろ鮎特有のスイカを思わせる瓜系の芳香が魅力とされています。

今回の料理はパーツが多いので、ご家庭でやるには結構面倒くさいかもしれませんが、全部を同じようにやらなくても、一部を簡略化しても問題なく美味しいかと思います。興味のある方は是非トライしてみてください。添えてある黒米のサラダだけでも十分な一品になります。



<鮎のポワレ、黒米のサラダ添え、バルサミコ風味>

 

~材料~(写真の2倍の量)

鮎:2匹

ズッキーニ:2/3

 

ツꀀ

(黒米のサラダ)

白米:1/8カップ

黒米:1/8カップ

赤・黄パプリカ:各1/6

きゅうり:1/4

ディル:2

ペルノー酒:少量

ドレッシング:適量(ウグレシピ#5参照)

煮詰めたバルサミコ酢:適量(ウグレシピ#6参照)

(ハーヴのサラダ)

ディル:1ちぎり

タラゴン:少量

セルフィーユ:1ちぎり

 

 

ツꀀ

ツꀀツꀀツꀀツꀀツꀀ 鮎をさばく。普通の3枚下ろしではなく、見栄えがいいように頭を残す方法を試してみましょう。下の写真が完成系です。まずは半身を切り出しましょう。エラから胸ヒレまで包丁を入れ、中骨を断ち切ります。(反対側(裏側)の身は切らずに残してくださいね。)肛門から胸ヒレまで包丁を入れ、内臓を取り出します。内臓は後で使うので、取って置いてください。

   背中から背骨に沿って包丁を入れ、包丁を使って丁寧に上側の身をはがす。次に、残った半身から骨を完全に外します。

ツꀀ

②黒米のサラダを作ります。赤・黄パプリカ、キュウリをそれぞれ米粒の半分程度の大きさの角切りにする。細かい作業です。面倒でしたら、少々大きな粒になっても問題ないと思います。笑 ディルもみじん切りにする。

 

ツꀀツꀀツꀀツꀀツꀀ 小さな鍋に湯を沸かす。沸騰したら少々の塩を入れ、白米を茹で始める。必ず沸騰した湯に米を加え、強めの火加減でさっと茹でるのがポイントです。少し固めの歯ごたえを残す感じに仕上げましょう。茹で上がったらすぐに冷水にさらし、ぬめりを取り、更にキッチンペーパーで余分な水分を取りましょう。こうする事でべたつかず、パラパラっとした仕上がりになります。

ツꀀツꀀツꀀツꀀツꀀ 次に黒米も同じ手順で茹で上げ、冷水にさらし、ペーパーで余分な水分を引き取りましょう。白米と黒米を別々の鍋で仕上げると、白黒の米がそれぞれ鮮やかに仕上がります。面倒でしたら、白米と黒米を一緒に茹で上げるか、黒米を2倍の量にして白米を使わなくてもいいかと思います。

ツꀀツꀀツꀀツꀀツꀀ ②③④を合わせ、塩コショウをして下味を付けた後、ドレッシングで和えます。

   僕はここでペルノー酒でアクセントをつけます。鮎はスイカの香りがすると言われていますが、スイカとペルノ―酒はとても相性がいいのです。余談ですがスイカにペルノー酒をかけて食すると、また違った美味しさが発見出来ると思いますよ。さっとひと煮立ちさせ、アルコール分を飛ばした少量のペルノー酒(ういきょうのリキュール)をサラダに振りかけアクセントとします。

⑥取りりだした骨と内臓に水100mlとペルノー酒50mlを加え弱火で煮詰めます煮詰めた後、濾し器で肝のカスを取り除きます。煮詰めてあるバルサミコ酢(ウグレシピ#6参照)を加えてのばし、塩コショウで味を整えソースとします。

⑦ ズッキーニを5mm厚の輪切りにして、グリル板にて火を通す。グリル板がないようなら、網もしくはフ       ライパンにオリーヴ油を薄くしき火を通してください。

ツꀀツꀀツꀀツꀀツꀀ ①の鮎に塩を振り、オリーヴオイルをしいたフライパンで皮面から焼く。

ツꀀツꀀツꀀツꀀツꀀ ハーヴのサラダを作る。少量のハーヴをちぎりボウルにてドレッシングと和える。

ツꀀツꀀツꀀツꀀツꀀ ⑦のズッキーニを皿に並べ鮎の頭付きの身を置く。黒米のサラダを乗せ、その上に鮎の半身を蓋をする様に乗せる。一番上にハーヴのサラダを飾り、⑥のソースをかけ出来上がり。

 

~Le Vin~

  今回の鮎の料理に合わせたワインは、domaine・mardon(ドメーヌ・マルドン)

  によるquincy(カンシー)です。

  マルドンのカンシーは程よいコクも兼ね備えながらも、しっかりとした酸とミネラルが全体に締まりと爽やかさを与えています。鮎の様なさっぱりとた川魚でしかも焼く事で少しコクを出した料理にはぴったりだと思います。

  今回はペルノー酒やハーヴのサラダを添えてあるので、ソーヴィニョンブランの持つハーヴっぽいニュアンスもぴったりとマッチしています。

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ウグレシピ#6フレッシュトマトのサラダ、バルサミコ風味&鶏もも肉のソテー、バルサミコ風味


前回に引き続き、今回も保存が出来る便利なソースと、更にそのソースを使った簡単料理を紹介いたします。

今回ご紹介するのはバルサミコソース。ものすごく簡単に作れて、しかも様々な料理に使える正に万能ソースです。是非作り置きしておいてくださいね。

<バルサミコソース>

材料

バルサミコ酢:150ml

はちみつ又は砂糖:小さじ1杯

 

~作り方~

①バルサミコ酢とはちみつをフライパンに入れ、中火にかける。沸騰したら弱火にして、こげつかない様に注意しください。写真の様に軽くとろみがついたら出来上がりです。

あまり煮詰めすぎると、冷蔵庫で温度が低くなると固くなってしまうので注意。もし煮詰まりすぎてしまったら、新たにバルサミコ酢を少量加えて、のばせば元に戻ります。

 

では簡単で、とても美味しいトマトのサラダの作り方を紹介いたします。本当に手軽に作れるので、僕も家でよく作るサラダです。バルサミコソースさえ作っておけばあっという間に出来ますよ。

タラゴンは無しでも十分美味しく出来ますが、タラゴンを加えるとぐっと爽やかさが加わりますよ。オススメです。

<フレッシュトマトのサラダ、バルサミコ風味>

~材料~

好みのトマト(種類はなんでもいいです。):適量

タラゴン:1本

塩、コショウ:適量

EXVオリーヴオイル:適量

バルサミコソース:適量

 

~作り方~

①トマトを一口大に切る。

②トマトに塩、コショウで味を付ける

③皿にトマトを盛り、上からバルサミコソースとEXVオリーヴオイルをまわしかけ、タラゴンの葉をかざって出来上がりです。

 

さて、バルサミコソースは野菜だけでなく、肉にもとっても良く合います。

フライパンで焼いた鶏肉にバルサミコソースをかければ、あっという間にワンランク上の料理に変身です。笑

<鶏もも肉のソテー、バルサミコ風味>

~材料~

鶏もも肉:1枚

にんにく:一片

バルサミコソース:適量

塩・コショウ:適量

~作り方~

①鶏もも肉に塩・コショウをふる。フライパンにオリーヴ油をしき、ニンニクを入れる。香りが立ったら、鶏もも肉を焼く。皮面からしっかりと焼いてください。

②鶏もも肉に火が入ったら皿に盛り、バルサミコソースをかけて出来上がり。

 

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お知らせ; ご予約はお電話にてお願いいたします。


こんにちは。uguisuの店主紺野です。

8月21日(土)~9月4日(土)まで、個人的夏季休暇をいただきます。

ネット環境が整っていないエリアにおりますので、この期間中はメールによるご予約、及びお問い合わせは確認する事ができません。

uguisuは通常営業しておりますので、ご予約ご希望の方、お問い合わせの方は何卒お電話にてご連絡くださいませ。

uguisu 050-8013-0708

ご迷惑をおかけいたしますが、どうかよろしくお願いいたします。

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ウグレシピ#5 簡単フレッシュマッシュルームのサラダと、デトックスサラダ


今回から2回続けて、作り置きが出来る便利なソースと、そのソースを使った簡単料理をご紹介いたします。

先ず最初は、フレンチで最も基本的なソースの一つ、ソースヴィネグレット(フレンチドレッシング)です。

とてもシンプルなドレッシングですが、手作りのドレッシングは、やはり市販されているものとは一味も二味も違うストレートな美味しさがあると思います。

<ソースヴィネグレット(フレンチドレッシング)>

~材料~

マスタード:小さじ2杯(約15g)

白ワインビネガー:大さじ2杯(約25ml)

EXVオリーヴオイル:大さじ6杯(約75ml)

塩コショウ:適量

~作り方~

①ボウルにマスタードと白ワインビネガー、塩とコショウを入れ、塩が溶けるまで泡立て器かスプーンで良く混ぜ合わせる。塩はオイルには溶けないので、必ずこの時点で十分に撹拌して、ビネガーに塩を溶かしこんでてください。

②EXVオリーヴオイルを加える。一度に油分を加えるとオイルとビネガーが分離してしまいますので、①のボウルにオリーヴオイルを糸の様に垂らしながら少しずつ加えます。オイルを加えながら、泡立て器、もしくはスプーンで良くかき混ぜ、しっかりと乳化させてください。

ツꀀ

ポイント

白ワインビネガーを使うのが基本ですが、赤ワインビネガーやフランボワーズビネガーに変える事によって、また違ったバリエーションのドレッシングが出来上がります。お好みで色々と試してみてください。

また、今回はEXVオリーヴオイルを使いましたが、オイルをサラダ油、ピーナッツ油等に変えてもやはり違った風味のドレッシングが出来上がります。

 

では基本のドレッシングを使って、簡単サラダを作ってみましょう。

 

<フレッシュマッシュルームのサラダ>

新鮮なマッシュルームは、生で食するととても美味しい。新しい美味しさ発見です。

~材料~

マッシュルーム:1パック

エシャロットのみじん切り:小さじ1杯

パセリのみじん切り:小さじ1杯

ドレッシング:適量(約大さじ2杯程度)

 

~作り方~

①マッシュルームを2~3mm程度の厚さにスライスする。マッシュルームは新鮮でなるべく固く締まった物、内側があまり変色がしていない物を選んでくださいね。

②ボウルにマッシュルームを入れ、塩を軽く振り下味をつけます。そこにエシャロットのみじん切りとパセリのみじん切り、ドレッシングを加え和えれば出来上がりです。

 

<デトックスサラダ>

僕がデトックスサラダと呼んでいる、ハーヴだけで作ったサラダ。ハーヴのサラダは、今はなき青山の名店「カムシャン・グリッペ」で初めて食し驚きを覚えた一品でした。

今だとビオワイン界のドン、勝山さんのお店「グレープガンボ」や六本木の「祥端」でも似たようなサラダが食べられるます。どれも素晴らしく美味しいです。今回載せるのは、僕なりに考え作ってみたレシピ。僕がuguisuでデトックスサラダを提供する際には、白ワインビネガーを赤ワインビネガーに変えて、味に締まりを出しています。

<デトックスサラダ>

材料

ハーヴ各種

パクチー(コリアンダー)2束

ディル:1/4パック

タラゴン:2本

セルフィーユ:1/4パック

イタリアンパセリ:1/4パック

基本のフレンチドレッシング:適量

または

赤ワインビネグレット:適量

マスタード:小さじ2杯(約15g)

赤ワインビネガー:大さじ2杯(約25ml)

EXVオリーヴオイル:大さじ6杯(約75ml)

塩コショウ:適量適量

 

~作り方~

①ボウルに氷水をはり、ハーヴを漬けておく。ハーヴがシャキッとしたら、しっかりと水をきり、食べやすい大きさに丁寧にちぎる。

②ボウルにハーヴを入れ、軽く塩・コショウを振り下味を付ける。

③赤ワインビネグレット、もしくは基本のフレンチドレッシングを加え和える。

 

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「uguisuが出来るまで」 第1話:初期投資250万円


 

飲食業って華やかな部分より、むしろその殆どが滋味な作業で、しかも体力を使う事が多い。

延々と魚の小骨を抜いていたり、ひたすら皿を洗い続けていたり。。労働時間も12時間以上、休憩もろくに取らず立ちっぱなしでの労働は当たり前の世界。

それでもやっぱりこの仕事って凄く面白くて、そしてとてもやりがいがある職業だと僕は思っています。

そんな飲食業の世界に身を置き、その中で一つの目標としていた「自分の店を持つ」という事が形に出来たのが5年前。それから5年間、本当に多くの方々に助けられ、どうにかuguisuを継続してこれたのは、とてもとても幸運な事だと感じています。

「uguisuが出来るまで」では、どのようにuguisuというお店が始まって、そしてどのように変化をしながら現在のスタイルになったのかを、少しづつ書いてみたいと思います。

これから飲食店を始めようと思われている方。uguisuで今一緒に働いている仲間達。飲食業に携わっていて日々精進を重ねている方々。

僕自身もわからない事ばかりで、毎日勉強させていただいている身分ですが、こんな感じで始めたお店もあるんだと、少しでも参考になればと思います。

 

「uguisuが出来るまで」 / 初期投資250万円

 

uguisuというお店はご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、僅か250万円で立ち上げたお店です。

不動産屋さんに支払った保証金、敷金礼金等、契約時にかかった費用が約100万円。

厨房設備及び内装外装に約100万円、オープン日までに必要なワインやら食材で約50万円。

ざっくりとですが、こんな感じで始めました。

最近では勝手が違うのかもしれませんが、僕がレストランで修業をしていた時代には「店を立ち上げるには最低1000万円は必要だよ。」とよく先輩方から言われてきました。

1000万円というマジックナンバーが、どこから出てきた数字なのかはわかりませんが、ろくに貯金もしていなかった僕には、1000万円なんていう大金の持ち合わせは当然ありませんでした。

かと言って僕に投資してくれる様なパトロンもいない。

でもどうにかして自分のお店を始めてみたい。

スズメの涙程度の貯金と、両親から借りたお金を合わせて計300万円。

それが僕の用意出来る金額でした。

だから僕は予算300万円で店を立ち上げてみる事にしました。

「300万円の新車を一台買う様なもんだ」当時の僕は自分にそう言い聞かせていました。

従業員を雇うような金銭的余裕もないから自分一人で始める事にしました。

それならたとえ売上がたたなくても、僕の収入がないだけで済む。

「もしuguisuがうまく行かなかったら、新車がすぐに事故で廃車になってしまったと思う事にしよう。」

「そうしたら、また一従業員としてどこかのレストランで働いて、車のローンを返せばいいじゃないか。」

先輩方の言う1000万円という額は手に余るけれど、車一台分程度の額と思えば、万が一失敗してもなんとかなるんじゃないかって。

そう思えば、なんだか踏み切れる気がしたからです。

なのでお店を立ち上げる際には、とにかくお金はかけない様に工夫しました。

結果的に予算より50万円安い、250万円でお店をスタートする事が出来ました。

 

 

僕は最初から理想の土地、理想の道具、理想の内装、理想の食材を揃える必要はないんじゃないかと思っています。

勿論、ここだけはゆずれないという部分は必要だと思いますが、最初はなるべく少ない投資で始めた方が絶対にリスクが少ないと思います。

きっと有名な映画監督だって、最初のデビュー作は低予算、しかも色々な制限が付きまとう中で、工夫をして映画を撮っていたに違いない。

あのスピルバーグだって、処女監督作品の「激突」では少ない予算で素晴らしい映画を作っているじゃないですか。

理想を追い求め始めたらきっとキリがない。 最初から自分の身の丈以上にお金をかけて店作りをするのではなく、自分に与えられた条件の中で、出来る限り自分の思う理想形に近づける店造りの方が、最初のスタートとしてはいいんじゃないかというのが僕の考えです。

僕の場合には、その与えられた条件というのが予算300万円だった訳です。

to be continued

 

 

 

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ウグレシピ#4キャロットラペ(ニンジンのサラダ)


さて、今回のレシピは慎ちゃんの大好物、キャロットラペです。

将来慎ちゃんが店やるとしたらどんな店にしたい?と僕が彼に尋ねた時、「キャロットラペとかそういったシンプルで基本的な物を美味しく出すお店をやりたいですね。」と答えていたのを覚えています。

キャロットラペ。本当にシンプルな料理。沢山の人がそれぞれのレシピを持っています。

ここに紹介するのは原川(慎ちゃん)のレシピ。酸味が効いていて、とてもシンプルな直球勝負のスタイルです。皆さん是非試してみてくださいね。

 

ツꀀ<キャロットラペ>

~材料~

ニンジン: 4本

エシャロット:2個

塩、白コショウ:適量

ドレッシング

赤ワインビネガー:50ml

サラダ油:100ml

塩、白コショウ:適量

 

~作り方~

①ニンジンをスライサーで千切りにする。この際になるべく粗く削ってください。切り口がシャープな感じではなく、なるべくギザギザした感じに仕上げてみてください。この粗いギザギザがドレッシングと良くからみ、美味しくなるのです。

②エシャロットをみじん切りにする。

③ドレッシングを作る。塩、白コショウ、赤ワインヴィネガーを和える。サラダ油を糸の様に垂らしながら、しっかりと撹拌する。そうする事でドレッシングが乳化します。油を一度に加えてしまうと、かき混ぜても分離してしまうので、注意してくださいね。乳化したドレッシングはとろりとしてやはり野菜と良くからんで、美味しさが全然違うものになります。

④ボウルに削ったニンジンと、刻んだエシャロットを入れ塩、コショウをする。そこに③のドレッシングを加え和える。 好みでレモンを絞って出来上がり。

ツꀀ~VIN~

今回順ちゃん、堀ちゃんコンビが選んでくれたワインは、アリス・エ・オリヴィエ・ドムールのブルゴーニュ・アリゴテです。

このワインの面白い所は、敢えて若木からの葡萄の実だけを使って造られている事です。

本来ワインは、樹齢の古い木で造った方が良いとされています。

それは葡萄の木が成長するとともに、根も地中深く伸びていくからです。長く伸びた根は地中のミネラル等のその土地を表現する成分をしっかりと吸収してくれるからです。

アリス・エ・オリヴェ・ドムールからは様々なワインが日本にも入ってきています。もちろん老木のみで造られたワインもあります。(ヴィエイユ・ヴィーニュと呼ばれます。)

この若木から採れた葡萄の実だけで造られたワイン(ジュンヌ・ヴィーニュ)は、その若木の葡萄ゆえの鮮烈な酸が、しっかり酸味の効いたドレッシングに良く合うと思います。

ドムールのワインの凄い所は、若木でもある程度のコクがある所です。キレのある酸に支えられながらも、仄かな乳酸発酵から来るヨーグルト的なニュアンスがワインに深みを与えています。

暑い夏の日には最高の一本ですね。

 

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ウグレシピ#3 プーレ・オー・ビネーグル(鶏の赤ワインビネガー煮)


ツꀀ
ツꀀさて、このウグレシピのコーナー、実は毎週日曜日に行っているスタッフの勉強会の様子をブログに載せているんです。

料理は僕(紺野)と慎ちゃんが交代で、または一緒に考えます。それぞれの好物のクラッシックなフランス料理だったり、ひらめいたオリジナルの料理だったりします。

その料理に合わせるワインを、順ちゃんと堀ちゃんが選んで、賄いの時間に皆であ~だこ~だ言いながら試食試飲する訳です。

さて、今回紹介する料理はプーレ・オー・ビネーグルです。

プーレが鶏、ビネーグルがビネガー。直訳すると、「鶏のビネガー風味」です。

さわやかな酸味の効いたソースで鶏を煮たこの料理は、食欲の落ちるこの季節でも美味しくいただけます。

uguisuでこのプーレ・オー・ビネーグルを作る場合には、鶏を丸々一羽さばく所から始めます。

取り出したガラでフォン・ブランと呼ばれる鶏ガラスープを作り、そのガラスープと赤ワインビネガーで鶏を煮込んでいくのです。

ご家庭でやるには、この作業はちょっと大変なので、ここで紹介するレシピでは鶏をさばく部分は省く事にしますね。

お肉は骨付きのもも肉を使ってください。骨付きの肉で作ると、その骨からダシが出てより美味しくなります。

また、骨が肉の縮みを防いでくれるので、仕上がりが柔らかくなる傾向にあります。

では、先ずは材料から。

 

<プーレ・オー・ビネーグル>

~材料(5人分)~

骨付き鶏もも肉: 5本

玉ねぎ: 2個

ニンニク: 4片

トマト:大 2個

赤ワインビネガー: 200ml

白ワイン: 100ml

鶏ガラスープ(チキンブイヨン): 200cc

タイム: 2本

月桂樹: 2枚

塩・コショウ: 適量

 

~付け合わせのバターライス~

白米: 2合

鶏ガラスープ(チキンブイヨン)200cc

水適量

バター: 50g

パセリ: 適量(みじん切り)

 

 

 

~作り方~

①鶏もも肉にしっかりと塩コショウをふります。次に鍋に多めの油をしき、中火~強火にて鶏もも肉の皮面から焼きます。焼き色が付いたら、ひっくり返し裏面も焼きます。この作業を「リソレ」と呼びます。

リソレの目的は、肉の表面を焼き固めて、肉汁の流出を出来るだけ防ぐ事と、綺麗な焼き色を付けて香ばしさを出す事にあります。この作業で肉の内部まで火を入れる訳ではありません。なので強めの火で短時間で肉の表面をこんがりとさせる様にしてください。

②①の肉を取り出し、鍋から余計な油を捨てましょう。

鍋には鶏の旨味がしっかりと残っています。鍋は洗わずに、そこにスライスした玉ねぎとニンニクを加え、軽く塩を振ったら、今度は弱火にて玉ねぎがしんなりとなるまで炒めましょう。

この作業を「スェ」といいます。英語でいうスゥェット(汗をかく)という意味です。玉ねぎに汗をかかせて旨味を凝縮させる訳です。

少量の塩を振るのは、塩の持つ脱水作用で玉ねぎに汗をかかせる助けになるからです。ゆっくりじんわりと玉ねぎから水分を出す様に弱火にて玉ねぎを加熱してください。

③②の鍋に①の鶏もも肉を戻し、赤ワインビネガーをまわしかけ、ビネガーが五分の一の量になるまで中火にて煮詰めてください。ビネガーが煮詰まったら、今度は白ワインを加え、白ワインの体積が半分の量になるまで中火にて煮詰めてください。

④③の鍋に鶏ガラスープ(チキンブイヨン)、ざく切りにしたトマト、タイム、月桂樹、少量の塩とコショウを加えて蓋をして弱火で煮込んでいきます。

⑤たまにアクを取りながら、約40分間煮込みます。鶏肉が柔らかくなったら、スプーンでニンニクをつぶします。そうする事で味に締りが出ます。最後に塩コショウで味を調え出来上がりです。

 

<バターライス>

~作り方~

①フライパンに大さじ1杯のバターを溶かし入れ、米2合を弱火で炒める。油が米に馴染んだら塩コショウをふる

②炊飯器に①の米と残りのバター、鶏ガラスープ200ccと月桂樹を入れ、適正の目盛りの位置まで水を足し炊く。

③米が炊き上がったら、刻んだパセリを加え良く混ぜ合わせて出来上がり。

~VIN~

今回合わせてみたワインは、現在のビオワイン界において最も重要な蔵の一つ、 ドメーヌ・デュ・クロ・デュ・テュエ=ブッフによるワインです。ドメーヌ・クロ・デュ・トゥエ・ブッフ(ピュズラ兄弟)からは沢山の種類のワインが日本にも入ってきていますが、今回はガメイが約70%、ピノノワールが約30%アッッセンブラージュされたRouillon(ルイヨン)というキュベを選んでみました。

このワイン、色は鮮やかな明るいルビー色。見ため通りの透明感のあるチャーミングなワインです。綺麗でのびやかな酸がかなり魅力的。小梅のような酸と、さらりとしていてもちゃんと旨味成分が詰まったボディ。軽く冷やして飲みたい繊細なワインです。

プーレ・オー・ビネーグルとのマリアージュですが。。

う~ん。ガメイのニュアンスがこの料理には今一つかな。。悪くはないけれど、ベストチョイスでは無い感じ。ブルゴーニュのピノ・ノワールなんかの方がもっと合いそうな雰囲気ですね。

でもワイン単体としてはすいすいと飲め、体に染み入るようなエキス分たっぷりの素晴らしいワインですよ。

 

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ウグレシピ#2ピサラディエールとラタトゥイユ


皆さんこんにちは。

今回はフランス南部に位置する美しきプロヴァンス地方の郷土料理を2品紹介いたします。

 

一つ目はピサラディエール。

甘味を引き出す様にゆっくりと茶色くなるまで炒めた玉ねぎと、プロヴァンスで採れるハーヴ類、やはりプロヴァンスが特産のアンチョビに黒オリーヴをトッピングしたピザの様な一品です。

ニースで作られるピサラpissalaというアンチョビが原材料の魚醤が語源です。

 

そして2品目はラタトゥイユ。冷蔵庫で保管して冷たい状態で召し上がっても、温めて召し上がっても美味しい野菜のトマト煮です。

水やワインを使わずに、野菜の持つ水分だけで仕上げる事で、野菜の持つ本来の味を引き出しましょう。

ストーヴstaub等のココットを使って無水調理で仕上げるのが理想的ですね。

ラタトゥイユは野菜焼いた魚や仔羊、鶏のロースト等の付け合わせにも最高の一品です。

~vin~

合わせるワインはやっぱりプロヴァンスですね。プロヴァンスのあまり甘くないロゼや、軽めに上がった赤なら最高でしょうね。

しかし今回はあえてアルディッシュの造り手、エルヴェ・スオーのワインを合わせてみました。(丁度良いプロヴァンスのワインが手元になかったからなんですけどね。笑)

エルヴェ・スオー(ドメーヌ・ロマノー・デストゥゼ)からは何種類かのキュベが日本に入ってきていますが、今回はその中から軽めで綺麗に上がっているシラーをチョイスいたしました。ラタトゥイユとの相性は抜群です。

野菜料理だからといっていつも白ワインばかりではなく、こういったさっぱりとした赤ワインを合わせるのもいいですね。透明感のある軽めのシラーは、しっかりとした強さを持った野菜や、そのグリルとの相性がとってもいいですから。

ちなみにこのスオーのワイン、重くて渋いシラーとは全くの別物。

先ずはその綺麗な酸が魅力だと思います。

酸というと「酸っぱい」を想像する方もいらっしゃるかと思いますが、「べたっとしない」「甘ったるくない」そういったワインになるためにはとっても大切な要素。

スオーさんのワインは、ブラックーベリーを思わせる綺麗な酸を伴った果実味が中心にあって、ちょっとフローラルな華やかさまで感じさせてくれます。

そこに口の中が「きゅっ」と引き締まるようなスパイシーな複雑味もあり、単純でない世界が広がっています。野菜の持つ滋味と共に味わうには素晴らしい一本です。

ちなみにこのスオー氏は、かのパカレ氏やルネ・ジャン・ダール氏との交流もあり、ルネ・ジャン・ダールの所有するレ・シャン・リーブルのワインの醸造も行っている凄い造り手さんです。

 

<ピサラディエール>

~材料~

生地

強力粉:150g

エキストラヴァージンオリーヴオイル:25cc

水:75cc

インスタントドライイースト:3g

塩:少々

 

トッピング

玉ねぎ:3個

黒オリーヴツꀀ:10粒程度

アンチョビ:7枚

エルヴ・ド・プロヴァンス または タイム&ローズマリー:適量

 

~作り方~

①インスタント・ドライイーストを少量のビール、もしくはぬるま湯で仮発酵させてください。

最近市販されているドライ・イーストはこの仮発酵の手順を省いて、そのまま粉に混ぜ込んでも問題ないようです。

②ボウルに強力粉と、エキストラヴァージンオイル、水、塩、①のドライイーストを入れ捏ねていきます。水の量はその日の湿度によっても変わってきますので、随時調整してくださいね。目安は耳たぶ位の柔らかさです。

③生地がキメ細かく滑らかになったら、生地を丸め表面にオリーヴオイルを薄く塗り、ボウルにラップをかけ、室温にて約2時間発酵させます。2時間経ったら、一度生地を取り出してパンチングをします。(中の空気を抜く作業です。)もう一度生地を丸め30分間、再度室温にて発酵を促します。

④生地を発酵させている間にトッピングの準備をしましょう。先ずは玉ねぎをスライスします。フライパンにオリーヴオイルをしきスライスした玉ねぎを加え、軽く塩を振ってください。この塩は味を付けるためではなく、玉ねぎから水分を出すための塩ですので、ほんの僅かで大丈夫です。弱火にてゆっくりゆっくりと、写真の様に茶色くなるまで炒めましょう。玉ねぎの甘みを十分に引き出してください。

⑤発酵が済んだ生地を、平たく伸ばし好きな形に成形しましょう。パーティーの時なんかは面白い形の方が楽しいですね。笑

伸ばした生地の上に④の玉ねぎ、アンチョビ、黒オリーヴをまんべんなく並べていきます。アンチョビはとても塩味が強いので、僕はアンチョビを縦半分に細長く切り、それらを並べています。このやり方だと塩味が分散されて、アンチョビが乗った部分がしょっぱいという事が無くなります。

⑥エルヴ・ド・プロヴァンスという市販のハーヴミックスを振りかけます。

エルヴ・ド・プロヴァンスとはフランス語でプロヴァンスのハーヴという意味です。

プロヴァンスはハーヴの特産地で、様々なハーヴが栽培されています。それらのハーヴを乾燥させミックスされた物がエルヴ・ド・プロヴァンスで、プロヴァンスの町中ではどこでも簡単に手に入ります。

もしエルヴ・ド・プロヴァンスが手に入らないようでしたら、タイムとローズマリー、もしくはそのどちらかを使ってください。乾燥した物でもフレッシュの物でもどちらでも大丈夫です。

⑦200℃のオーヴンで約13分間焼き色がつくまで、加熱して出来上がりです。味見をしてお好みで少々塩をかけてもいいかと思います。

<ラタトゥイユ>

~材料~

玉ねぎ:1個

ニンニク:3片

トマト:3個

赤・黄パプリカ:各1個

ズッキーニ:1本

茄子:3本

トマトペースト:大さじ3杯

オリーヴオイル:適量

フレッシュタイム:4~5本

塩・コショウ:適量

~作り方~

①トマトを湯むきして4~6等分にし、種を取り出します。トマトの種は捨てずに茶漉し等で濾して、果汁を取っておきます。この果汁には旨味が詰まっているので、また後でラタトゥイユに加えていきます。

②ニンニクは皮をむき、潰します。玉ねぎはくし切りに。パプリカは細切りに。ズッキーニと茄子は輪切りにしてください。

③ズッキーニと茄子はフライパンに多めのオリーヴ油をしき、素揚げにし、塩コショウで下味を付けます。

ズッキーニと茄子は油との相性がとてもいい野菜です。ですからこの2つの野菜だけを別して、油で火を通すという訳です。これがこのレシピのキーポイントです。

④ココットに少し多めのオリーヴオイルをしき、ニンニクを加えます。香りが出たら、玉ねぎ、パプリカの順に炒めます。そこにトマトペーストと、①で取っておいたトマトの汁を加えて塩コショウをします。タイムを加え蓋をして、15~20分間弱火にて加熱します。

 

⑤④に③のズッキーニと茄子を加えてもう一度蓋をして弱火にて更に15分程度蒸します。

⑥塩、コショウで味を整え完成です。アツアツの作りたてもいいですが、ラタトゥイユは冷蔵庫で一日寝かせると味が馴染んで更に美味しくなりますよ。

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